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株式会社 At Marvelousアットマーベラス

コラム

楽天SEO対策は「実証」から — 自社商品で10モールの検索ロジックを検証した話

楽天SEO・Amazon SEO・YahooショッピングSEO——モールごとに検索アルゴリズムは全く違います。当社が自社商品を使って10モールの検索ロジックを実証してわかった「3つの型」と、キーワード対策の前にやるべき検証手順を、EC運営の現場目線で解説します。

「楽天SEOのために商品名にキーワードを詰め込みましょう」「Amazon SEOは検索キーワード欄が大事です」——EC運営をしていると、この手のノウハウ記事を山ほど目にします。

ところが実際にやってみると、同じキーワード対策をしたのに、楽天では検索順位が動いてZOZOTOWNではピクリとも動かない、ということが起きます。なぜか。モールごとに検索エンジンの仕組みがまったく違うからです。

私たち株式会社At Marvelousは、楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング・ZOZOTOWNなど13以上のモールで自社ブランドを販売しています。今年、全モールのキーワード最適化に本腰を入れるにあたって、ひとつルールを決めました。「施策の前に、そのモールの検索ロジックを自社商品で実証する」。感覚や伝聞ではなく、実データで確かめてから手を動かす——社内では「verify-first(実証ファースト)」と呼んでいます。

本記事では、10モールの検索ロジックを実際に検証してわかったことを、EC運営の現場目線でまとめます。

楽天SEO対策を「感覚」でやっていませんか

モールSEOの世界には、もっともらしい定説がたくさんあります。「商品名の前方にキーワードを置くと強い」「説明文にも書くと加点される」「類義語は全部入れる」。問題は、これらがどのモールの話なのかを区別せずに語られていることです。

よくある失敗——あるモールの成功パターンをそのまま移植する

うちでも以前は、楽天で成果が出た商品名の作り方を、そのまま他モールに横展開していました。ところが後で検証してみると、あるモールでは「パンツ」「白」といった基本ワードを商品名に書いても検索結果にまったく影響していませんでした。そのモールの検索エンジンは、こうした定番ワードを内部の辞書でカテゴリや属性に変換してしまい、商品名の文字列としては見ていなかったのです。

つまり、私たちは効かない場所にキーワードを書き続けていた。文字数制限のある商品名の貴重な枠を、無駄なワードが占領していたわけです。これは順位チェックツールを眺めているだけでは絶対に気づけません。

10モールの検索ロジックを自社商品で実証した方法

検証のやり方は、原理だけ言えばシンプルです。

「検索結果に出るか/出ないか」で検索エンジンの中身を逆算する

自社商品の中から、特定のキーワードを「商品名にだけ書いてある商品」「説明文にだけ書いてある商品」「どこにも書いていない商品」を探し出し、実際にそのモールで検索して、どの商品がヒットするかを突き合わせます。これを色々なキーワードの組み合わせで繰り返すと、「このモールはどのフィールドを検索対象にしているか」「類義語を同一視しているか」が、外側から逆算できます。

たとえば「ヒョウ柄」と「レオパード」。同じ柄を指す類義語ですが、検索件数を比べると、あるモールでは10万件と11万件でほぼ別世界、別のモールではほぼ同数。前者は類義語を統合していない、後者は統合している、という具合に検索エンジンの設計思想が透けて見えます。

検証に使うのは自社の実データ——順位チェックツールより先にやること

世の中には楽天の検索順位チェックツールもありますが、順位を「測る」前に、そもそも何が順位を動かす変数なのかを知らなければ、施策の打ちようがありません。自社商品は商品名も説明文も検索キーワード欄も自分で書き換えられる、いわば実験装置です。これを使わない手はありません。

わかったこと①——モールの検索エンジンには「3つの型」がある

10モールを検証して、検索エンジンは大きく3つの型に分かれることがわかりました。

全文検索型——書いたものがそのまま効く

楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングをはじめ、検証した10モールの過半数がこの型でした。商品名や説明文などのテキストを文字列としてインデックスし、検索キーワードと突き合わせます。この型のモールでは、商品名・キャッチコピー・商品説明のどこに何を書くかがそのまま検索流入を左右します。楽天SEOやAmazon SEOの一般的なノウハウが通用しやすいのもこの型です。

辞書変換型——属性ワードを商品名に書いても無駄

ファッション系の一部モールに見られる型です。「パンツ」はカテゴリに、「白」はカラー属性に、検索エンジン側の辞書で変換されてしまうため、これらのワードを商品名に書いても検索にはほぼ寄与しません。勝負どころは、辞書に載っていない柄・素材・トレンドワードなどの「フリーワード領域」。この型のモールで全文検索型と同じ商品名を使い回すのは、枠の無駄遣いです。

クエリ展開型——類義語を全部書く必要がない

検索クエリ自体をAIが意味解釈して類義語に展開する、いちばん新しい型です。この型のモールでは「レオパード」で検索したユーザーに「ヒョウ柄」とだけ書いた商品も表示されるため、類義語を全部羅列する必要がありません。むしろ表記の重複に使っていた文字数を、別の切り口のキーワードに回せます。

わかったこと②——「類義語」の扱いがモールで真逆

実証してみて一番驚いたのが、類義語の扱いです。

ヒョウ柄・レオパード・豹柄——全部書くべきモール、1語でいいモール

同じアパレル商品でも、類義語を統合しないモールでは「ヒョウ柄」「レオパード」「豹柄」をすべて書かないと、それぞれの検索ユーザーに届きません。一方、統合するモールで全表記を書くのは単なる文字数の浪費。正反対の最適解が、モールによって同時に存在するのです。

「とりあえず類義語は全部入れておけば安全」と思われがちですが、商品名には文字数制限があります。限られた枠の中で売上に効くキーワードを選び抜くには、そのモールが類義語をどう扱うかを先に知っておく必要があります。

わかったこと③——検索順位は「キーワード」だけでは動かない

もうひとつ、運営者として向き合わざるを得ない事実があります。

マッチング層とランキング層——検索エンジンの2層構造

Amazonの検索データを2ヶ月分・約280クエリ分析してわかったのは、検索エンジンが「この検索にどの商品を出すか(マッチング)」と「どの順番で並べるか(ランキング)」の2層でできていて、キーワード対策が効くのは主にマッチング層だということです。ランキング層を支配しているのは販売実績やレビューといった実績データで、キーワードをいくら磨いても、それだけでは大きく動きません。

新規商品が人気順で沈む理由と、スモール・ミドルキーワードで勝つ戦略

あるモールで「販売中なのに検索結果に出ない」商品が見つかり、調べたことがあります。結論は、検索から除外されていたのではなく、人気順の表示で2〜3ページ目に沈んでいただけでした。検索ボリュームの大きいビッグキーワードでは、実績のない新規商品は上位表示の土俵にすら乗れません。

だからこそ、新規商品や中堅商品は、競合がひしめくビッグキーワードではなく、検索数は少なくても購入意欲の高いスモール・ミドルキーワードの組み合わせで確実に拾うのが現実的な戦略になります。これは楽天でもAmazonでもYahoo!ショッピングでも共通して言える、数少ない「モール横断の真実」でした。

検索ロジック実証で、SEO対策の成果はどう変わったか

検証を終えてから、うちのキーワード最適化は様変わりしました。

商品名・キャッチコピー・説明文・検索キーワード欄——どのモールのどのフィールドに、どんなキーワードを書くかが、感覚ではなく実証結果から確定するようになったからです。効かない場所に書く無駄がなくなり、施策は履歴として記録し、2週間後に検索順位の変化で効果測定する。このサイクルを、現在は10モール以上で回しています。

モールSEOは、魔法のテクニックを探すゲームではありません。そのモールの検索エンジンがどう動くかを知り、効く場所に、効くキーワードを置く。地味ですが、それが一番の近道だと実証を通じて確信しています。

モールSEOにお悩みの事業者さまへ

「楽天SEOの記事を読んで対策したが、検索順位が動かない」「複数モールに出店しているが、商品名の使い回しでいいのか不安」「キーワード対策の優先順位が決められない」——

私たちは13以上のモールを自社で運営しながら、検索ロジックの実証とキーワード最適化を現場で回し続けています。御社の出店モールに合わせて、どこに何を書けば検索流入が増えるのか、実証ベースでご一緒に考えることができます。

EC運営コンサルティング では、モールSEO・商品ページ改善を含むEC運営全般の伴走を行っています。 個別のご相談は お問い合わせフォーム からお気軽にどうぞ。